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やがて店を出てたむろする参加者。
住人が気を取り直して[ほな!グスッ!カラオケ行こか♪]
[イェ~イ!]更に盛り上がる一同。
素朴な疑問が頭をよぎる…[カラオケもおごり?]誰が聞いたかは定かで無いが確かに聞こえた。
[ちょ!マジ勘弁してぇなぁ…グスッ…]怒ってはいない…泣きに近い弱々しい声で、精一杯の抵抗であるが[イェ~イ!!]と集団の声でかき消される…若い集団は恐い…。
突然、総裁が[胴上げだ!]住人を取り囲む男達。この男達が凄い!今までの登場人物を凌駕する、腕っぷしに自信のある奴ばかりなのだ!
映画[300(スリーハンドレット)]の主演を彷彿させる肉体の持主で、[人を踏んづけて歩く]前科者の『将軍』
小学校6年生にして[わては本気の力出しちゃアカンのや…]と自らの力をパンドラの箱に封印した、三重の怪童、人間山脈『安藤礼』
[青春こぶし荘オールスターズ]が一斉に住人を持ちあげる。

[ちょ!ちょ!待ってぇや!グスッ!]
そんな声は野良犬達の耳には届かない。力任せに住人の体が宙を舞う。
2回3回と舞った時、野良犬全員の目があった…より高くっ!

[!!!]

胴上げのレベルを越えていた…。力の限り投げ出された住人の体は、ノケぞり、[西口一番街]と書かれたアーケードを直撃する勢いであった。

[…はっぶな…はっぶな…グスリ…]震える唇を横目に野良犬達は[新しい遊び]を見つけて嬉しいのか、笑いが止まらない。
最早[誕生日者]を祝う胴上げでは無く、[西口一番街]のアーケードにぶつける事が目的となった。
放心状態の住人を再び担ぎあげるまで時間はかからなかった…思いは一つ!より高くっ!
野良犬達の強固な団結力は想像以上である。3回目の舞で早くもK点越え…いよいよその時がやってきた!全員のパワーが集中した!オラ達に力をくんろ!

[!!!人!!!]

奇跡が起きた!住人が宙で立ったのだ!
…[Air]
惜しくも[西口一番街]のアーケードに直撃はしなかったが、つむじはきっとナメタであろう…トランポリンの五輪代表よりも先に最高到達点を体験した住人は、声を失い、ただ遠くを見つめていた…。
[よぅ~し!カラオケ行くぞ!!]野良犬達は住人を尻目に池袋を闊歩し雑踏に消えて行くのである。
その日の宴は終電ギリギリまで盛り上がったとさ☆

ちなみに終電に乗り遅れた男一人が住人の[こぶし荘]に泊まる事になりました。

12年前の実話である。
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関連タグ : 演劇, 稽古, 青春, 劇団, アパート, 芝居, 小説, 実話,

ホラ吹き青年は当日になってもプレゼントを購入して無かった…。いや、口うるさいい住人に適当な物をあげたら[何やこれ!グスッ!ホンマわかってグスッ!ないのぅ~!!]と言われるのがオチで、それを許さない青年のプライドで選びに選び抜いていたと言う方が正確であろう。
散々選んだ挙句、住人の好きな俳優の一人[ロバート・デ・ニーロ]の写真をいかにも高そうな額に入れて献上する事にした。我ながらプライスレスなグッドアイデア♪
適当な言い訳で遅れて誕生日会に参加する青年…

[!!?!!?]

青年は我が目を疑った…本当に女子が多数参加しているではないか!!!
[アンタ会話した事あんの?]って娘やら、住人そっちのけで、ホロ酔い高級ドリンク[カシスオレンジ]を飲みまくる娘…タダとは凄い事である。
恐る恐る住人に目を送ると…

[ア~カッカッカッカッカ!!グスッ!グスッ!青年もアレやのぅ~♪フガ~!]
[アレって何だよ!?]と問い正したい所だが、まぁ良い。両手に華で満面の笑みを浮かべているではないか。[金子信雄]がホステスに囲まれてる東映映画に良くある風景を思い描いて欲しい。まさしくその光景が繰り広がっていた…しかも誰のプレゼントか解らんが[タンクトップ]に[トビズボン]に身を包んで…。住人にとって己の人気を実感していた事であろう。
青年の[金額より誠意]あるプレゼントを受け取りご満悦の様子。[ホっ]と胸を撫でおろすが、ちょいと遅れたばかりに、今いちノリきれない青年を尻目に会は更に盛り上がる。もちろん遅れを取り戻す為に[ガソリン]を流し込む青年。すぐに[金子信雄]の如く赤ら顔に。低燃費で良かったぜ!

しかし時間とは悲しいモノである…会計の時が訪れた…いざ現実に戻される住人…独りレジの前で会計する住人の猫背に哀愁を感じたのである。[福沢諭吉]さんが何人飛んで行ったのであろうか…聞け無かった…こりゃ[学問のすすめ]とは程遠いよ…。
そんな事はお構い無しに退店時間過ぎてまでも更にテーブルは盛り上がりを増していた…。空の大量のグラスと空き皿が宴を象徴していた。


~つづく~

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『青春こぶし荘』

~ダボハゼオ空飛ぶ唄~


野良犬達は確かに存在した…。


住人は誕生日を迎えた。しかも二十歳に♪背伸びをして大人ぶってた子供が、社会的にも認められる特別な年齢である。
もちろんイベントを欲する若人達は誕生日会を催す事になる。
誕生日会なんてどこにでも良くある光景だが彼らは一味違った…。何が違うのかって!?それは参加者はプレゼントを譲渡、誕生日を迎えた者が[飲み食い代金全額を支払う]という中近東的な思想が強いイベントであった。当事の彼らは[プレゼントもらってんだからそれぐらい払えよ!]って考えていた…いや、タダ単に[どこにでもある風景]を嫌っていた…へそまがりの集団である。断っておくが、住人の時だけでは無い。誕生日は誰しも一年に一回は訪れる。持回りで[盛大な誕生日会]を開催してたのである。恐るべし!
[誕生日会]が近づくにつれ青年は[今回はええやろ。グスッ!皆忙しいし…]コツコツ貯めた金を守る事に関してだけはあざとい…カテナチオ!
そうはさせじと[何言ってんだよ!皆やってきたんだから住人もやろうぜ!]と友人が正論で深く切り込む。
[せやけどなぁ…グスッ!]この期に及んでまで堅くなに拒む住人…さすが[守銭奴]…。
[オレは住人のプレゼントもう買っちゃったよ!]ホラを吹く青年。
[ほな、グスッ!プレゼントだけちょうだぁい♪]甘い声でとぼける住人。世の中甘かないぜよ。
青年と友人のセンサーがほぼ同時に反応した…もう止める事は出来ない。
[女の子達皆楽しみにしてたよ♪]
[住人の誕生日会楽しいに決まってるから、あっという間に終電無くなっちまうよ!…って事は♪]

[!!!グスッ!!!]

住人のズサンな安易な計算が成立した模様。
[しゃぁないのう~♪グシュッ!ほなやりまひょかぁ♪グシュッ!]住人をいとも簡単に説き伏せるこの二人は抜群のネゴシエーターである。正に勝海舟ぜよ!
東京の熱い梅雨の時期に誕生日会は開催された。場所は池袋[西一番街]の居酒屋と記憶する。


~つづく~

関連タグ : 演劇, 青春, アパート, 芝居, 実話, 小説,

[不定期連載短編小説]
『青春こぶし荘』

その建物はとてもバブル崩壊直後とは思えないたたずまい…ムダに広いキッチン…風呂は無い…簡易シャワー(大きな流し)はある。
夜中の小さな物音も聞き逃さない。朝一番にクレーム付けて来る大家さんが真下に住んでいる。
そこに気が小さく繊細な男が住人となったのが運の尽き…。
ある青年が泊まり込みで[秋のエチュード(発表会)]のネタ合わせに泊まった時に事件は起きた。
早々と作業を終えて寝につく二人。いつもと違う寝床で寝付け無い青年…トイレで[小]をする。もちろん水を流す。[ジャ~]何故か不機嫌な住人…[夜は音響くさかい水流さんといて!グスッ!!朝まとめて流すんや!!!]とても不衛生な理論だがとりあえず謝る。
…深夜の静寂の中なかなか寝付け無い青年…もう一度トイレへ。先程注意されてるので気をつけるのだが、身体に染みついた習慣が自然と出る。[ジャ~]
烈火の如く怒る住人…アンタの声の方がうるさいよと思いつつタオルケットに身を包む。
時は進むが…まだ眠れない…もう一度トイレへ。さすがに住人は寝てるだろうと思い[ジャ~]
暗闇の中から[チッ!フゥ!!グスッ!!]怒りの舌打ちと呆れたため息と慢性の鼻炎がオレに突き刺さる…。
ここまでされては罪悪感いっぱいになる…なおさら眠れない…。
急に便意がやって来た…かなりの大物だ![コイツを出さなきゃ眠れないよ]と思った青年は意を決して世に解き放つ。
こんな時に限って…[♪♪♪]芸術に値する見事な一文字。
当たり前に流すはずだが、これ以上怒られるのは嫌なので思考錯誤の末にそのまま放置する事にする。青年の思い通り即就寝。


朝住人が起床してふらふらとトイレへ…。瞬時に目を覚ました青年はどんな反応を確かめるべく薄目を開けしばし観察。

[うわゎゎゎっ!!]間違い無く人間がバックステップで宙に浮いていた。青年は笑いを殺すのに必死である。
[ジャー!!]怒りのこもった水洗の音が無情に鳴り響く。
住人は部屋に戻って来て寝てるふりの青年に向かって[うんこは流そうや…]と呟いた。

12年前の実話である。

関連タグ : アパート, 青春, 小説, 実話, 鼻炎, 演劇, 青年,

エスペランサ89
エスペランサ89
2009年4月16~19まで池袋シアターグリーンにて上演された、HUSTLE MANIAのエスペランサ89です。
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